「【メタボ予備軍】だから、まだ大丈夫」などと根拠のない大丈夫は数値を見てからにしましょう【用語解説】
こんにちは栄養学の講師もやってる しろこ です。
今回は[メタボ]並びに[予備軍]に関してご紹介していきます。
メタボの基準を理解する
[メタボリックシンドローム]通称[メタボ]は
ベースとして
■「ウエスト周り」男性85cm以上/女性90cm以上
が基準となります。
そこに下記の3項目のうち、いずれか2項目が
該当する場合に[メタボ]と診断されます。
いずれかの1項目が該当の場合は[予備軍]と診断されます。
■「空腹時の血糖値」110mg/dL 以上
■「収縮時血圧」130mmHg 以上
かつ/または「拡張期血圧」85mmHg 以上
■「高トリグリセライド血症」150mg/dL以上
かつ/または「低HDLコレステロール血症」40mg/dL未満
ウエスト周りは分かるとして
下段3項目に関しましては聞きなれない用語も並びます。
解説していきます。
ウエスト周りの計り方
ご自身でも簡単に測定することができます。
起立状態で身体の力を抜き、軽く息を吐いた
リラックス状態でおへその高さの腹囲を測定します。
診断基準のベースのウエストサイズについて
身長差があっても
同じ基準ではおかしいという考え方です。
目安としては身長の2分の1としています。
身長160㎝の人がウエストサイズ80㎝を超えたり
お腹がポコッと出てきたりしたら注意が必要です。
空腹時の血糖値
[血糖値]は体内を流れる血液中の
[グルコース(ブドウ糖)]の濃度のことです。
身体には[血糖値]を正常に保つための機能が
あり、血糖値を下げるためには[インスリン]。
上げるためには[アドレナリン][グルカゴン]
[コルチゾール][成長ホルモン]といった
ホルモンが必要になります。
適正な[血糖値]は
空腹時 60~110mg/dL
食後 100~140mg/dLです。
市販の測定器を使用すればご自身でも測定可能です。
血圧の収縮期と拡張期
よく言うところの「血圧の上いくつ、下いくつ」を
正式に言うと[上が収縮期][下が拡張期]です。
心臓がギュッと収縮して血液を送り出すときの血圧が
[上・収縮期血圧・最高血圧]です。
収縮した心臓が戻るとき拡張して次の血液をためこむ
ときの血圧が「下・拡張期血圧・最低血圧」です。
これは流量の数値ではありませんので
心臓のポンプ機能の強さではなく
一般的には血管の流れやすさです。
血栓や硬化などで血管が詰まり気味の場合に
より強く押し出そうとして血圧値が上昇します。
測定場所により[診察室測定血圧/診療室血圧]と
[診察室外測定血圧/家庭血圧]に分けられます。
[診療室血圧]には、公共施設、職場、薬局などの
自動血圧計で測定された自己測定血圧がありますが
重要なのは[家庭血圧]です。
適正な[血圧値]は
[診察室血圧]は 140以上/90mmHg未満
[家庭血圧]は 135以上/85mmHg未満 です。
高トリグリセライド血症と低HDLコレステロール血症
ここが一番なじみの薄い言葉かと思います。
高トリグリセライド血症
[トリグリセライド]は[中性脂肪]のことです。
つまり[血中]の[中性脂肪]が150mg/dL以上の
ことを[高トリグリセライド血症]と呼びます。
適正な[トリグリセライド]値は
30~149mg/dL です。
低HDLコレステロール血症
[HDLコレステロール]は細胞などにたまった過剰な
コレステロールを排泄してくれます。
[善玉コレステロール]と呼ばれています。
[血中]に[善玉コレステロール]が40mg/dL以下
の状態を[低HDLコレステロール血症]と呼びます。
適正な[HDLコレステロール]値は
40~110mg/dL です。
ちなみに喫煙すると[HDLコレステロール]は
体内で合成ができにくくなります。
子供のメタボ基準
6~15歳における[メタボ]の基準もあります。
基本的には同じ考え方ですが、基準数値が変わります。
■ウエスト 男女共に80cm以上(ベース)
■血糖値 空腹時100mg/dL以上
■血圧 125以上/75mmHg未満
■血栓脂質 中性脂肪120mg/dL以上 HDLコレステロール40mg/dL未満
まとめ
メタボ・メタボと言いますが、何を基準にしているのか
「予備軍だから、まだ大丈夫」などと根拠のない
大丈夫は数値を見てからにしましょう。
1つ1つの数値の意味を「興味を持ち、知る」ことで
漠然としていた[メタボ]対策が
具体的なものになっていきます。
健康診断の結果も、良いか、悪いかではなく
何が、どのくらい、どうなのかを知ることは
本当に大切なことです。
この記事は栄養学講師の しろこ が
体質改善、健康、ダイエット、サプリのおすすめをテーマにご紹介しています。